2019年3月23日土曜日

本日、神戸でお話をさせていただきます。

本日、ホームホスピス神戸なごみの家さんの、10周年記念講演会でお話をさせていただきます。

どうぞよろしくお願いします。

2019年3月9日土曜日

結果だけに目を向けるのではなく・・

透析を中止して亡くなられた方のニュースが流れています。

人生の最終章を迷いなく迎えられる人っているのでしょうか?
本人はもとより、家族、親戚、親しい人、そして医療や介護にあたる者は悩み、気持ちが揺れることはしばしば経験します。

でも、悩むことって悪いことでしょうか?
常に医学的に正しい決断を下さなければならないのでしょうか?

医学の進歩とともに、多くの疾患に対してガイドラインが示されるようになりました。ガイドラインは、現在の医学で正しい医療情報、つまり教科書のようなもので、今は多くの医療者がガイドラインに沿って仕事をしています。

しかし、医学的に正しいことがその人の人生にとって、最も幸せをもたらすかというと必ずしもそうではありません。現場では、認知症やがん、老衰など、医療と生活を天秤にかけてどちらを選ぶかという場面にしばしば遭遇します。

話を戻します。
病気の治療のみならず、人生のあらゆる場面で決断が迫られます。
しかし、各々に対する答えは一人一人違うものであり、場合によっては答えのだせない、悩み続けることもあって当然なのです。
本人のことを思えば思うほど、悩んで当然なのだと思います。

でも本当に大切なのは「難しい問題である」と親身なふりをして背を向けるのではなく、答えがでないかもしれませんが共に命に向き合うこと。つまり、対話を重ねることだと思います。

今回のニュースで「これで本当に良かったのだろうか?」と悩んでいる家族の気持ちを聴くこと、寄り添うことが必要なんじゃないかなぁ。

死をタブー視するのではなく、向き合うこと。すると自ずと生が輝く場面に出会うことができると思います。

今、透析を続けている人も、しないと決断した人も、それぞれの人生があります。
我々ができることは、目の前の人たちに寄り添い、対話を重ねることなんだろうと思います。

2019年3月4日月曜日

妹のために・・・

今日、予防接種外来での出来事です。

1歳になる妹の付き添いにきたお姉ちゃん。

先月、自分も予防接種をして「注射は痛い」ことを知っています
でも、今日は自分は注射しないとわかっていますが、お母さんから離れたくもないせいか、お母さんの後ろから絵本を持って診察室に入ってきました。

お母さんの後ろでモジモジしているお姉ちゃん。
私は「どうぞ」と椅子を出して、妹を抱っこするお母さんの隣に座ってもらいました

すると、まだ3歳のお姉ちゃんが、絵本を開いてお話を始めるではありませんか。
もちろん文字は読めないので絵を見ながらの作り話です。
妹もわからないままお姉ちゃんが開く本をじっと見ています。

「お姉ちゃん、えらいね」と私が声をかけたら、お話が止まってしまうので、
「ごめん、ごめん」と言って私が背を向けると、またお姉ちゃんの作り話が続きました。

しばらく聞いたあと、注射をしたらやはり妹は大泣き。

注射のあと、待合でお母さんが二人に絵本を読んでおられました。

当院の在宅医療について

   ここ19年間の実績をまとめました。      死亡診断書枚数   在宅患者さん人数   訪問診療・往診のべ回数 2005年    12           66          492 2006年    17           70          553 2007年...