2020年5月26日火曜日

緊急事態宣言が解除されました

本日、全国の緊急事態宣言が解除されました。
幸い滋賀県内ならびに東近江市内では新型コロナの大流行はなく、地域の医療機関においては病気や怪我の方を受け入れる体制は崩れていません。医療崩壊をおこすことなく新型コロナの流行を抑えることができたのも、多くの人々が「三密を避け」「手洗い・マスクをする」ことに心がけていただいた結果だと思います。
この間、新型コロナの感染を避けるため経済や教育など様々なことを犠牲にされた方、なかには長期間の自粛により窮屈な思いや生活のし辛さを感じ「もう限界」と思われた方もおられたことでしょう。もちろん緊急事態宣言が解除された今でもウイルスはゼロになったわけではありませんから、どこかで新型コロナに感染する可能性はあります。しかし、感染を避けることばかりに神経を集中しすぎて、体調を崩したり就労や教育の機会を失うことは本末転倒ではないでしょうか。
今、日本国内で新型コロナの流行はある程度コントロールできることが示されました。これから我々が目指すことは、市中の新型コロナ感染者をゼロに抑えることではなく、皆さんの生活上の困りごとを減らすことに変わりつつあります。人々の生活を脅かすリスクは感染症だけではなく、教育・貧困・孤独・疾病・老いなど様々なものがあります。これらを解決するためには健康管理だけではなく、学校生活をはじめ地域の人々とのつながり、経済ならびに社会的な活動など人々の暮らしではないでしょうか。
今、地域の皆さんに意識していただきたいことは、緊急事態宣言前の元どおりの生活に戻るのではなく、様々なリスクに目を配りながらその人らしい生活を送れるようにすること。それこそが「新しい生活様式」につながるのだろうと思います。

様々なリスクをコントロールできる地域づくり、これからの時代のキーワードになると思います。

住みやすい永源寺、暮らしやすい東近江を目指し、頑張りましょう!


2020年5月14日木曜日

地域の皆さんへ

地域の皆さんへ

4月、緊急事態宣言がでましたが、多くの皆さんに努力していただいたおかげで新型コロナの蔓延がおさまりつつあります。しかし、うすうす感じておられるように、このウイルスとの闘いは長期戦を覚悟しなければなりません。これからも「三密をさける」「手洗い・マスクをする」などの予防が大切です。
ところで皆さん、なぜこのような努力をするのか思い出してください。一つは高齢者など感染すると重症化するリスクの高い人にうつさないため、もう一つは、たくさんの人が感染することにより、医療機関とくに重症者をうけいれる病院をパンクさせないようにするためです。そのような事態を避けるため、我々のような小さな地域の診療所も、かかりつけの患者さんはもちろん、発熱患者さんにも責任を持って対応してきました。このように皆さんと協力しながら、地域の医療を崩壊させずに乗り越えてきたのです。
今、緊急事態宣言が解除されようとしていますが、どうか今までの努力を継続してください。体調が悪いと感じたら無理せず休んでください。そしてかかりつけ医に相談してください。新型コロナの検査が必要かどうか、どのような対処が必要であるか、かかりつけ医が判断します。最近、トイレットペーパーやマスクが店頭から消えたことを覚えていますか?必要なものが手に入らない不安を感じた方もおられると思います。じつはこれと同様に、たくさんの人が検査に殺到することで地域の医療資源が枯渇する可能性もあるのです。
もちろん、地域には医療だけではなく教育や経済も大切です。それらを必要な人たちに届けるためにも、ウイルスを排除するのではなく共存できる「新しい生活様式」が必要なんだろうと思います。
我々は、地域の皆さんの生活を守るため、これからも地域の皆さんと一緒に頑張っていきたいと思います。

令和2514
東近江市永源寺診療所
花戸 貴司

当院の在宅医療について

   ここ19年間の実績をまとめました。      死亡診断書枚数   在宅患者さん人数   訪問診療・往診のべ回数 2005年    12           66          492 2006年    17           70          553 2007年...