2020年4月8日水曜日

ルールよりもマナーで感染を封じ込めよう

昨日、新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言が発令されました。
記者会見では「どのような会社はNGで、どのような職業は大丈夫なのか?」と言ったルールを明確にして欲しい、あるいは今後の見通しを尋ねる質問が多かったように思います。

確かにルールを決めれば個人や会社の方針を決定しやすいかもしれません。しかし、今やろうとしていることは「ルールを決めるのではなく、一人一人のマナーを徹底させること」だと私は理解しています。

前回のブログにも書きましたが、人間の社会的な活動の広がりが今回の感染流行になっているのは明らかです。そして、多くの国々で社会的な活動を制限することで流行を抑えられています。
社会活動を制限する方法は様々で、ヨーロッパには都市封鎖(ロックダウン)という方法で人々の行動を強制的に制限した国があります。これ以外にも都市封鎖に加えてスマホにアプリをダウンロードした個人の行動を全て把握して個人監視によりウイルスを押さえ込もうとした国もあります。

今、我々はどのように行動すべきなのでしょうか。

今回の緊急事態宣言は、国民に対しての強制力はありません。一部には「働かないと生活できない」という声も耳にしますが、命よりも大切な仕事ってあるのでしょうか。そのような価値観を生み出しているのは、貧富の格差が広がってしまった間違った社会なのかもしれません。一人一人が安心して生活できるようを社会保障を充実させること、それは公的扶助と言われる経済的な保証だけではなく、医療や福祉、公衆衛生分野などの充実です。
そのように安心して生活できる社会保障のもとで、一人一人が「三密を避ける」「体調が悪ければ休む」といったマナーを守ることができれば、感染をコントロールできるように思います。

繰り返します。
今、目指すべき目標は、社会活動を保ちながらウイルスと共存できる社会だと思います。
緊急事態宣言がでた地域もそうでない地域も、心がける個々人の行動は一緒です。一人一人がマナーを守りながら、感染を封じ込められるよう頑張りましょう。

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   ここ19年間の実績をまとめました。      死亡診断書枚数   在宅患者さん人数   訪問診療・往診のべ回数 2005年    12           66          492 2006年    17           70          553 2007年...