2012年9月14日金曜日

鮎をいただきました。


持ってきたのは、外来に通う肝臓がんのおじいさん。

このおじいさん、10年近く前に肝臓がんを患い入退院を繰り返してこられました。

うちの外来に通われていた今年のはじめに、がんが再発。
病院で検査を重ねた結果、再発した場所が悪く根治できない癌と診断されました。

そう言われて、すぐに家に帰ってこられたのがお盆でした。
それから、毎日好きなことをして過ごしているそうです。


今朝も家の玄関をあけると「昨日、川に行って釣ってきたよ」とパックを差し出されました。
蓋をあけるとハラワタもきれいに処理してあり、とても美味しそうな鮎です。
今夜、塩焼きにしていただきました。とても美味しかったです。


おじいさん、「がん」を患っておられますが、とてもお元気です。


患者さんにいつもお話すること・・病気が治らなくても、病気と反対側にある元気を大きくすれば、相対的に病気は小さくなるんじゃないでしょうか。
住み慣れた家に暮らし、大好きな家族に囲まれ、近所の人達と今までどおりに接すること、それが我々の仕事と思っています。

繰り返しますが、

病気が治らなくて家に帰ってくるのは、
死ぬために帰ってくるのではなく、
生きるために帰ってくるのだと思います。


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当院の在宅医療について

   ここ19年間の実績をまとめました。      死亡診断書枚数   在宅患者さん人数   訪問診療・往診のべ回数 2005年    12           66          492 2006年    17           70          553 2007年...