2020年3月20日金曜日

今どのあたり?

 昨日(3月19日)、厚生労働省の専門家会議の会見がありました。




資料はこちら
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000610566.pdf

内容を要約すると、「いつか、どこかで爆発的拡大(オーバーシュート)があるかもしれない」ということです。

「オーバーシュート」ってどのようなことを意味するのでしょうか?

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 先日、とある方から「コロナって、あとどれぐらいでおさまるんですか?」という質問を受けました。イベントや、外出をいつまで自粛すればいいのか?という趣旨だと思います。

このグラフを見てください。


新型コロナの感染を示す図です。
以前から「流行のピークを下げる対策が必要」という説明をするために使われていました。
オーバーシュートというのは患者数が急激に上昇するということです。ここに至るかどうかの分かれ目という時期なので、下に書いたように「今、まさにこのあたり」なんです。


今、保健所をはじめ行政の皆さんが、感染者と濃厚接触者を追いかけています。しかし、この追跡が間に合わない(追いかけられない)時期がきますが、それは突然に訪れ、感染者は爆発的に増えます。そして流行がどれぐらい続くかも予想がつきません。

それがこれから始まるのです。

イベントを自粛しているのは感染を急激に広げ(オーバーシュート)ないようにしているためで、水も漏らさないような完全防御ではないのです。
日本だけ、あるいは滋賀、東近江だけ感染が広がらないといった希望は捨てた方がいいと思います。

これから教育、経済、医療、介護、今までどおりに進まないことが予想されます。
それに備えて、個人・家族・会社・行政が考えておかないことがあります。

そう思いながら、専門家会議の資料も読めば自分ごととして考えられるのではないでしょうか。


厳しいことを書きましたが、今回の新型コロナは誰もが感染するウイルスです。しかし、誰もが重症になるわけではありません。

新型コロナに注意しながらも安心して社会生活が送れるよう、それぞれの立場でできること、考えていただければと思います。


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   ここ19年間の実績をまとめました。      死亡診断書枚数   在宅患者さん人数   訪問診療・往診のべ回数 2005年    12           66          492 2006年    17           70          553 2007年...