今日はちょっと違ったお話です。
死期が迫った人が最期を迎える前に、
このようなことをこのあたりの地域の人達は、「ようなり」
88歳になるSさんは、5年ほど前から認知症を患い、
介護が必要になる一方で家庭の事情などで在宅介護が難しくなり、家族さんと相談した結果、今年の
施設でも配置医師である私が主治医を継続させていただいて
そんなある日、家族の方に「このままの状態だとあと1週間は難しいですね」
家に帰ってこられた日の夕方に訪問診療に伺いました。
施設では全く反応がなかったSさんですが、私が「診療所です~」声をかけると大きくうなづかれました。看護師が「家に帰ってこられてよかったね」
この日の朝は水ようかんを一つペロリと食べられたそうです。
集まっておられた家族や親戚の方もSさんの様子に半信半疑の表情を浮かべておら
そして、その翌日の夜Sさんは息をひきとられました。
ご家族、親戚の皆さん、納得の大往生でした。
「ようなり」という言葉には、
年老いても、病になっても、最期まで自分らしく生きるために、
私達はそのような先人の言葉を、
そんなことを考える敬老の日です。