2013年7月30日火曜日

南砺市 地域包括医療・ケア推進シンポジウム

9月14日に富山県南砺市で開催される標記シンポジウムで発表させていただく機会をいただきました。
南砺市では、昨年東近江市で開催されました「介護保険推進全国サミット」が10月に開催されます。南砺市をはじめ、各地域で実践されている地域包括ケアを含めた地域活動を全国の多職種の皆さんで盛り上げていく会合です。

そのプレイベントとして今回のシンポジウムが開催されることになりました。
シンポジウムでは、私の地域活動のこと、診療所のこと、永源寺のことをお話しさせていただく予定です。

お近くの方、よろしければお越し下さい。




2013年7月26日金曜日

日常生活の場がリハビリテーション

日常生活がリハビリテーション」
とあるリハビリの先生から、教えてもらった言葉です。

病院から家に帰ってくると、こちらが予想もしないような出来事に遭遇することがあります。

86歳になるSさんは、認知症と腰の骨がもろくなる骨粗鬆症があります。
外来に通えないので月に一度の訪問診療をしていました。Sさんは「腰が痛くて歩けない」と言いながらも、春になったら杖をついて畑の草むしりに出かけられるような元気なおばあちゃんでした。
そんなSさんが、田植え前の4月下旬に田んぼを見に行こうとして転倒されました。一日様子をみていましたがやっぱり歩けないのでレントゲンで左足の骨折と判明。そのまま、入院となりました。
〇〇病院で手術のあと、2か月ほど熱心にリハビリを行われました。

そのまま在宅に帰られたのが、7月初旬のことでした。

退院前の話し合いでは、「杖をついても歩行はダメ」「移動はベッドサイドのポータブルトイレまで」との病院の先生からの指示でした。退院直後の往診では、ベッドに腰掛けながら「モーモーさんのようにじっとしています」とおっしゃっていました。(実際、50年前にはここの部屋で牛を飼われていたそうです)
そんな本音なのか冗談なのか、わからない話をしながら息子さんと笑っていました。
写真 左

そして、退院2週間ほど経過し、本日訪問しました。
じっとしていられないSさんは、パジャマからもんぺに着替えて玄関に腰掛けておられました。
話を聴くと、「草むしりに行ってきた」「トマトとキュウリがたくさん採れたので、先生もって帰ってくれ」とのこと。
写真 中・右



今まで急性期病院でリハビリを頑張ってこられましたが、まさに日常生活がリハビリテーション」となっているようです。

さきほどもらってきたトマトは、とても甘くて美味しくいただきました。

2013年7月23日火曜日

今日の中日新聞

今日の中日新聞に知り合いの社会福祉士 志摩病院の前田さんが紹介されています。

2013年7月22日月曜日

終末期の意向を尋ねること

高齢者の終末期医療について、いろいろな場面で話題になることがあります。
というのも本人の意思が確認できないことが多いからかと思います。

先週高齢者二人暮らしの方からお手紙をいただきました。
84歳の奥さんは、2年前に大腿骨骨折を受傷し、歩行が困難、デイサービスに通われています。
87歳になる旦那さんは、奥さんが入院してから炊事や掃除、洗濯、奥さんの介護などをされていますが、ご自身も不整脈、糖尿病などで当院の外来に通院されています。

なんとか二人で暮らしておられるという様子ですが、ご近所さんもよく覗きにこられ、落ち着いて生活をされています。
そんな旦那さんからお手紙をいただきました。


以下、お手紙の内容です。

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花戸先生

先日お話しいただいた今後の方針について、まだ
家族の話合いは行っておりませんが、私も誰しも
が願っております自宅での最後を迎えたいと思
っております。
しかしながら家庭の事情からどうしたらよいか迷
っております。
と申しますのは、私には三人の子供(男ばかり)がおり
ますが長男(〇〇市在住)が定年を迎えていて帰って
くれると一番よいのですが事情(離婚、再婚、育児)が
あって帰郷は無理かと思います。次男(△△在住)は近
いのですが養子に出したもので自由になりません。三
男(□□ー現在●●へ単身赴任)は□□で家を建て定年まで
後十五年もある状況で、育て方が悪かったものと後悔
しております。
二人が何とか動ける内は先生に厄介になりながらも
生活できるとしても二人が倒れた時にどうするか、迷い
苦しんでおります。
 日々期をつけていただいている先生に感謝し
ながら私の心情を報告致します。

 平成二十五年七月○日


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お手紙を読みながら、自分達医療・介護スタッフのできること、そして、自分達のやらなければならないことを考えることができます。

高齢者の方に終末期の意向を尋ねるのには、「いいタイミング」というものはなく、普段から話題にしておくことがとても重要です。
死をタブーにしない、老いというものを見て見ぬふりをしない、そのようなことが高齢者が安心して生活できる環境づくりに繋がると思っています。。

よりよい生があった結果、よりよい終末期を迎えられる。
外来や在宅の患者さんとそのようなことを話し合っております。

2013年7月10日水曜日

講演会のお知らせ

地域の医療と福祉を考える会(桝田医員と永源寺診療所が主宰)では、下記のような講演会を企画しました。

地域の皆さんが安心して生活できることを、皆さんと一緒に考えていきたいと思います。




当院の在宅医療について

   ここ19年間の実績をまとめました。      死亡診断書枚数   在宅患者さん人数   訪問診療・往診のべ回数 2005年    12           66          492 2006年    17           70          553 2007年...